学資保険(こども保険)

学資保険(こども保険)

「こどもの教育資金を着実に準備する」
学資保険

学資保険のランキング

学資保険ランキングです。商品名をクリックすると詳細をご確認いただけます。

概要:契約数・資料請求数をもとにした総合ランキング。
期間:2019/1/1 ~ 2019/6/30

学資保険(こども保険)って? about

こども保険と呼ばれることも多い学資保険。貯蓄機能と保険機能を合わせ持った商品です。
学資保険の加入率についてですが、ソニー生命の「子どもの教育資金に関する調査2019」(2019年2月28日)によると、大学等への進学のための教育資金について、親の5割が「学資保険」で準備しているそうです。具体的にどんな保険であるのか知り、あなたにとって本当に必要であるのかみていきましょう。

目次

監修者プロフィール

吹田 朝子(すいた ともこ)

吹田 朝子

(すいた ともこ)

1級ファイナンシャルプランニング技能士、
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

ぜにわらい協会会長 一般社団法人円流塾 代表理事。人とお金の理想的な関係を追究するお金のメンタリスト®。1989年一橋大学卒業後、金融機関にて企画調査・主計部門を経て1994年より独立。
顧客相談3300世帯以上。TV出演・新聞連載など多数。結婚・妊娠・出産・子育てや転職・住宅購入、そして親の介護など、様々な人生イベントを含み、夫婦の稼ぎ方からお金の使い方、受け取り方、増やし方、そして家族のために次世代まで幸せが続くお金の使い道を設計することを生業としている。著書に「お金の流れをきれいにすれば100年人生は楽しめる!」(スタンダーズ社)、「お金オンチの私が株式投資を楽しめるようになった理由」(C&R研究所)など多数。

長尾 義弘(ながお よしひろ)

長尾 義弘

(ながお よしひろ)

ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員、辛口保険評論家

NEO企画代表。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。
著書に「コワ~い保険の話」(宝島社)、「こんな保険には入るな!」(廣済堂出版)「商品名で明かす今いちばん得する保険選び」「お金に困らなくなる黄金の法則」「保険払いすぎ見直しBOOK」「最新版 保険はこの5つから選びなさい」「老後資金は貯めるな!」(河出書房新社)、「保険ぎらいは本当は正しい」(SBクリエイティブ)。共著に「金持ち定年、貧乏定年」(実務教育出版)。監修には別冊宝島の年度版シリーズ「よい保険・悪い保険」など多数。

1. 学資保険ってどんな保険?

(1)学資保険とはこどもの成長に合わせて教育資金を着実に準備するための保険

学資保険のしくみ

セールス手帖社保険FPS研究所の「平成22年 サラリーマン世帯生活意識調査」によると、子どもに望む最終学歴を大学卒業以上と答えた割合が8割を超え、ほとんどの親が自分のこどもには大学を出てほしいと望んでいることがわかります。
しかし、こどもが生まれて、保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校・大学と進学していくためには、その都度まとまったお金が必要になります。そのお金を効率的に準備する手段のひとつが学資保険です。

学資保険の主な特徴

学資保険とは「預貯金とは別に、こどもの成長に合わせてまとまった教育資金等を準備するための保険」
図のように、お子様の進学など成長に合わせて満期時に保険金が受け取れますが、保障期間(保険期間)中に祝い金を受け取れるタイプや、最後に満期金が受け取れるタイプなどがあります。
伝統的な特徴として、契約者に万一のことがあった際は、以降の保険料の払い込みが免除される機能がついていることが多いので、祝い金や満期金を契約どおり着実に準備できる手段といえます。

よくある契約パターンと注意点

学資保険の契約者は保険料を支払う親、保険をかけられる被保険者はこども、祝い金や満期金の受取人は契約者である親とするのが一般的です。しかし、契約者と受取人を別にした場合は贈与税の対象となり、受け取る金額が年間で110万円を超えると税金がかかりますので注意が必要です。

なお、契約者を父と母のどちらにするかは、年齢などの関係で返戻率の高いほうを選ぶか、あるいは、保険期間中に万が一のことが起こったときでも安心して満期金を受け取れるように家計の大黒柱を選ぶかなど、夫婦でよく相談してから決めましょう。

ただし、預貯金などの資産を多く所有している人は学資保険に加入する必要はありません。また、投資などの専門知識がある人であれば無理に学資保険に加入する必要はもちろんありません。ただしこれは、こどもの教育費が投資の失敗によってなくなってしまうことのリスクを十分に把握している人に限ったことです。あくまでも学資保険はこどもの教育資金を効率的に貯めるための手段のひとつであるということを覚えておきましょう。

(2)学資保険には大きく2種類ある

学資保険の種類

学資保険には、大きく分類して、

  • ①効率的に教育資金を貯めたい人向けの“貯蓄型”
  • ②保険期間中に契約者である親が死亡したときに多くの保険金を受け取れる“保障型”

の2種類があります。

どちらの商品を選ぶかは、ご家庭にとって必要な内容として、どちらに重きを置くかで異なります。

①貯蓄型の学資保険の特徴や注意点
貯蓄型の学資保険は高い返戻率が魅力的で、教育資金を効率的に貯めることに特化したシンプルな作りです。貯蓄性を重視している反面、保険期間中に契約者である親が死亡したときに保険金を受け取ることはできません。しかし、満期まで支払う予定だった保険料の支払いが免除され、保険期間満了時にはしっかりと満期金を受け取ることができます。

また、貯蓄型の学資保険の中には利率変動型のものもあり、満期金の受け取り時に利率が下がっていた場合には満期金が少なくなったり、支払った保険料の総額を受け取る満期金が下回ってしまう(いわゆる元本割れ)が起こる可能性もありますので、契約の際には注意が必要です。

②保障型の学資保険の特徴や注意点
保障型の学資保険は、契約者である親が死亡したとき、満期まで育英年金を毎年受け取れたり、死亡保険金を受け取れるタイプの学資保険です。契約者の保障以外にもこどもの入院保障や通院保障がついているものがあります。

契約者の保障が必要かどうかをみるために、一つの目安を見てみましょう。
日本年金機構のホームページを参考に、平均標準報酬月額35万円の会社員の家庭で、18歳未満(障害がある場合は20歳)のこどもが1人いる例を計算してみると、万が一のときに家族が受け取れる遺族年金(遺族基礎年金+遺族厚生年金)は月額約13万円ほどです。この水準では、生活費や住宅ローン、こどもの教育費を支払うには足りないケースも出てくるでしょう。そうした際に、学資保険を保障型で加入しておくことで、そのリスクをカバーすることができるようになります。

2種類の学資保険の使い分け

保障型は、純粋な貯蓄型の学資保険にさらに“保障”がついていることで保険料が高くなり、保険期間中に支払った保険料の総額よりも満期に受け取れる満期金のほうが少なくなる(元本割れになる)ケースも多く見られます。よって、教育資金を効率的に貯めたいと思っている人には保障型の学資保険は不向きで、貯蓄型の学資保険のほうがいいでしょう。

また、保障型の死亡保険部分は民間の生命保険会社が販売する収入保障保険とほぼ同じような性質を持っているため、すでに収入保障保険に加入している方は保障がだぶる可能性もあります。学資保険の加入を検討する際には、必ず現在加入している保険の保障内容を確認するようにしましょう。

(3)保障期間(保険期間)は進学などのタイミングに合わせて

進学のタイミングと目安

学資保険の保障期間は、こどもの誕生(生まれる前でも可能な会社も)から進学、入学などどタイミングに合わせて17歳、18歳、21歳、22歳などから設定することができ、それぞれの設定期間は保険会社により異なります。

文部科学省の平成28年度の調査によれば、大学へ進学する男女の割合は男性が40.5%、女性が45.6%とともに高い進学率を示しています。また、大学入学に関して、塾代や受験費用から、大学初年度納付金として入学金・授業料・施設設備費まで100万円以上の負担になることが多いのは、周知の事実でしょう。

よって、こどもが高校卒業するタイミングで、ある程度まとまった金額を準備する必要が出てきます。大学進学のための教育資金を準備するのであれば、学資保険の保障期間を17歳や18歳に設定する必要があります。

満期金の受け取りタイミングからみた注意点

ただし、注意点もあります。保障期間の途中で受け取るお祝い金は、2月など進学時期に合わせた受け取りとなることが多いのですが、満期金については、進学のタイミングではなく契約月を基準に受け取る場合がある点です。よって、もし、18歳満期では大学の入学金の支払期限に間に合わないというケースは大学の入学金の支払いに間に合わせるために、保障期間は18歳よりも17歳を選んでおくことをおすすめします。

大学卒業後の就職活動や社会人になるための準備にもお金がかかります。リクルートスーツやバッグなどの購入、就職活動のための交通費や宿泊費、就職が決まった後の一人暮らしに必要な費用(家具の購入や引っ越し費用、敷金・礼金など)にあてるために効果的にお金を貯めるのであれば、学資保険の保険期間を21歳や22歳に設定することも検討しましょう。また、大学卒業後に社会人ではなく大学院に進学したり海外留学をしたいと考えている場合も同じように保険期間を21歳や22歳など長めに設定しておくとよいでしょう。

(4)保険料は?払込期間と保険料払込免除機能

保険料は安くできるの?

学資保険にはお金を効率的に貯める“貯蓄性機能”があるため、定期保険や医療保険など掛け捨ての他の保険と比べて保険料は高めになります。その中でも保険料が比較的安い学資保険は運用の予定利率が高いものが多く、保険期間中に支払った保険料の総額よりも満期に受け取れる満期金や祝い金などの合計が多くなります。よって、学資保険を選ぶなら予定利率が高めで、支払う保険料総額に対する受け取り割合(返戻率)が高いものを選ぶとよいでしょう。

保険料の払込期間と保険料払込免除特約とは?

保険料の払込期間は、一般的には17歳、18歳、21歳、22歳と保障(保険)期間と同じ期間に設定されます。もし契約者に万が一のことが起こったときでも安心して教育費を準備できるようにするため、保険料払込免除特約が自動でついているものを選んだり、付加することも検討しましょう。

保険料払込免除特約は、契約者が死亡したとき、病気やケガで保険会社所定の高度障害状態になったとき、不慮の事故によって180日以内に保険会社所定の身体障害状態になったときに以降の保険料の払込を免除するものです。保険料が免除されても満期金や祝い金を受け取ることができるので、保険期間中に万が一のことが起こってもこどもの将来の教育費を安心して受け取るために、契約者は一家の大黒柱としておくとよいでしょう。

しかし、保険料払込免除特約にはデメリットもあります。それは、この特約を付加することで返戻率が下がってしまうということです。学資保険に加入する際には、この保険料払込免除特約と返戻率のバランスを考えて検討しましょう。

(5)こどもの医療特約や払済保険への変更、解約時の税金は?

こどもの入院や手術に備える特約は必要?

学資保険はこどもを被保険者にする契約なので医療特約などを付加することも可能です。こどもがケガや病気で入院や手術をしたときに給付金が受け取れるようになりますが、特約を付加することで返戻率が下がり元本割れをする可能性もありますので注意が必要です。
また、お住まいの自治体によっては子ども医療費助成制度(もしくは小児医療費助成制度)によって子どもの通院や入院での医療費の健康保険適用の自己負担分が全額もしくは一部助成されるところもありますので、学資保険にこどもの医療特約を必ず付加しなければいけないかというとそうではありません。ただし、この助成制度は各自治体によってその対象年齢や保障範囲が異なりますので、まずはお住まいの自治体の窓口で確認をしてみましょう。

解約について

もし学資保険を保険期間の途中で解約する場合は、元本割れを起こしてしまう可能性があることを覚えておきましょう。学資保険は貯蓄性の高い保険ですが、契約して数年で解約した場合、支払った保険料の総額よりも解約返戻金額が下回る(いわゆる“元本割れ”)を引き起こしますので、学資保険を解約する際には注意が必要です。学資保険で損をしないためには、必ず途中で解約することのないように無理をしない保険料の予算を設定して加入することが大切です。

保険料の負担が重くなったら払済保険への変更も
もし実際に保険料の支払いが困難になってしまった場合は、「払済保険」(はらいずみほけん)への変更を利用する方法があります。払済保険とは保険料の払込だけを中止し保障は続けるというもので、学資保険だけでなく終身保険などにも利用できる制度です。
払済保険の手続きをすることで、保障期間満了後に受け取る満期金は再計算されて契約当初よりも少なくなってしまいますが、解約して解約返戻金を受け取るよりは多く受け取ることができます。ただし、一度、払済保険の手続きをしてしまうと元には戻せませんので注意が必要です。

解約返戻金と税務について

学資保険を解約するときに受け取る解約返戻金は、一時所得の対象となる場合があります。一時所得は支払った保険料総額よりも受け取った解約返戻金が多い場合に税金がかかりますが、契約から数年での解約なら支払った保険料の総額よりも解約返戻金のほうが少ないので税金がかかることはありません。

もし返戻率の高い商品や契約からある程度年数が経っていて支払った保険料の総額よりも解約返戻金が上回った場合でも、その金額が一時所得の特別控除50万円以内であれば税金がかかることはありません。

【(受取金額(満期金や祝い金)-支払保険料総額-50万円(特別控除))×1/2】=課税対象額

税金面でいうと、学資保険は生命保険料控除の対象になります。学資保険は、「一般生命保険料控除」として、1年間に負担した保険料に応じて、所得税と住民税の控除を利用することができます。契約年度や保険料負担額によって控除枠が変わりますが、所得税・住民税が軽くなる効果があります。

(6)学資保険のメリット・デメリット

学資保険を検討する際には、メリットとデメリットについてしっかりと確認しておきましょう。以下に学資保険に加入するメリットとデメリットについてまとめますので確認しておきましょう。

学資保険のメリット
  • ①預貯金よりも効率的にお金を貯めることができる
  • ②強制的に保険料が引き落とされるので預貯金が苦手な人でもお金を貯めることができる
  • ③契約者である親に万が一のことがあっても、保険料免除機能によって、以降のお祝い金や満期金を受け取ることができる
  • ④契約者である親に万一の場合、保障型の学資保険なら育英年金を受け取ることができる
  • ⑤一時所得の特別控除50万円以内の利益であれば税金がかからない
  • ⑥生命保険料控除が使える
学資保険のデメリット
  • ①保険期間の途中で早期解約をすると元本割れを起こす可能性が高い
  • ②特約を多く付加すれば返戻率を下げる可能性がある

学資保険のメリット・デメリットを一言でいえば、預貯金よりも効率的にかつ強制的にお金を貯めることができるが、自由にお金を引き出したりすることは難しいということです。

2. 学資保険の必要性について

(1)教育費などの目安と学資保険

  公立 私立
幼稚園 ¥701,841 ¥1,447,176
小学校 ¥1,933,860 ¥9,169,422
中学校 ¥1,435,662 ¥3,980,799
高等学校 ¥1,352,586 ¥3,120,504
大学 ¥2,436,532 ¥4,578,578
大学院 ¥1,353,600 ¥1,842,720
  • ※幼稚園3年、小学校6年、中学高校各3年、大学4年、大学院2年で計算
  • ※幼稚園〜高等学校までは、学校外活動費(塾代など)を含む
  • ※高等学校は、学校給食費を含まない
  • ※高等学校は、全日制を前提
  • ※大学・大学院の学費には、学校外活動費その他教科書代、交通費、生活費等は含まず
※出典 文部科学省
「平成28年度 子供の学習費調査」/「私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」/「平成30年度学生納付金調査結果」/「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」

次に、学資保険に加入する必要性について考えてみたいと思います。学資保険の必要性を考えるとき、ポイントとなるのが教育費をどのように捻出するか、どんな商品を選べばよいのかという点です。また、効率的にお金を貯めるという観点から、満期金や祝い金などを受け取るときの税務に関しても知っておきましょう。
学資保険を検討するときには、こどもの教育費にはいくらかかるのかを知っておく必要があります。具体的には、こども一人あたり幼稚園・小学校・中学校・高校・大学に進学したとして、公立か私立か、通学が通いか一人暮らしかなどを考慮しながら計算します。

一般的にかかる教育資金は?

文部科学省の発表している「平成28年度 子供の学習費調査」によると、幼稚園から大学まですべて公立(国立)で進学した場合の教育費の総額は約863万円、幼稚園から大学まですべて私立で進学した場合の総額は私立文系で約1,513万円、私立理系で約2,372万円、私立医歯系で約4,046万円となっていて、すべて文系で進学した場合でも毎月約4万円ほどの積み立てをする必要が出てきます。
ただし、先ほどデメリットでもお伝えしたように、学資保険は途中で自由にお金を引き出すことが難しい特性がありますので、幼稚園から高校までにかかる費用は預貯金で対応し、大学進学にかかる費用についてのみ学資保険で対応すると考えたほうがよいでしょう。

大学資金用に準備するなら毎月どのくらい?

例えば国立大学の進学にかかる費用を例に挙げると、入学金や授業料など合わせて約321万円を学資保険で準備することになるので、毎月約1万5,000円を学資保険で貯めるというイメージを持つことができます。
私立を選択肢に入れる場合や医歯系など幅広く対応できるように準備したい場合は、更に上乗せして毎月の準備額を捻出できるようにすることが必要で、家庭のお金の優先順位を考えていくことも大切です。
ちなみに、幼稚園から高校までの教育資金準備には児童手当に手を付けずに上手に貯蓄していく方法も効果的です。やはり、妊娠や出産をきっかけにできるだけ早めに家計の支出内容を確認し、預貯金や保険での積立プランを立てることをおすすめします。

(2)学資保険以外の保険応用編~低解約返戻金型終身保険

高校卒業後に海外留学などを視野に入れているのであれば、満期金や祝い金のある一般的な学資保険ではなく、必要なタイミングに合わせて換金しやすい低解約返戻金型終身保険を利用するのもひとつです。

低解約返戻金型終身保険が教育資金準備に使えるわけ

低解約返戻金型終身保険は保険料の支払期間中の返戻率をぐっと下げて、払込が完了した時点から一気に返戻率が100%を超えてくる商品です。
満期金や祝い金がないことで返戻率を高めて、保険を長く継続すればするほど返戻率が高くなるというメリットがあり、年払や一時払い、全期前納など保険料をまとめて支払うことでさらに返戻率を高めることができます。

この保険が教育資金準備に使える大きなポイントは、次の3点です。

  • ①保険料の払込年数を10年や15年程度と極端に短くすることで返戻率を高めることができること
  • ②学資保険のように祝い金や満期金のタイミングが決まっているわけではないので、海外留学など不定期に必要なときにお金を取り崩したい場合に、解約返戻金を活用できること
  • ③もともとは終身保険で、被保険者は契約者である親自身にすると、親に万一の保障もしっかる確保できること

よって、資金に余裕がある場合は検討してみるとよいでしょう。ただし、その場合は短期間で払い込む分、保険料がかなり高額になる可能性があります。途中で支払が難しくなってしまって解約になると損をしてしまうこともありますので、長期的に保険料を支払い続けることができる範囲で加入を検討しましょう。

(3)祝い金、満期保険金受取時の税金

満期保険金や祝い金を受け取ったら税金は?

学資保険の満期金を契約者が受け取ったとき、その金額は所得税の課税対象となり、一時所得の扱いとなります。また、祝い金も同様に一時所得の取り扱いとなりますが、どちらも利益が特別控除の50万円以内であれば税金を支払う必要はありません。(2019年4月時点)

【(受取金額(満期金や祝い金)-支払保険料総額-50万円(特別控除))×1/2】=課税対象額

ただし、祝い金を年金のように毎年受け取る場合には雑所得となり、課税対象となることがありますので受け取りの際には注意が必要です。

雑所得の計算式
雑所得 = 学資年金額(祝い金)-(保険料総額÷年金受取回数)

なお、雑所得はサラリーマンの場合年間20万円以下であれば確定申告の必要はありませんが、自営業者などは金額に関係なく確定申告の必要があります。また、20万円以下の雑所得であっても、その所得額は翌年の住民税の計算に反映されますので、住民税の申告は必要になります。これらのことからも、満期金や祝い金は特別控除の50万円以下になるように契約時に満期金を抑えたり、祝い金や年金の受取を毎年受取にしないなどの調整をすることで、さらに効率的にお金を貯めることができるようになります。

契約者に万一の際の受け取りで税金は?

もし契約者が保険期間中に死亡したときは、新しい契約者(通常は配偶者)が契約を引き継ぐことになり、契約に保険料払込免除特約が付加されているかどうかでその後の税務処理が異なります。

保険料払込免除特約ありの場合、生命保険契約の権利に関する評価額(その時点での解約返戻金額)が相続税の対象となります。これは実際に解約手続きをしていなくても相続の対象となりますので、配偶者の相続財産に学資保険の解約返戻金相当額を加えた総額に対して相続税が計算されることになります。

保険料払込免除特約がなく育英年金(養育年金)を新しい契約者が受け取る場合、年金受給権の権利評価額が相続税の対象となります。そして育英年金は2年目以降所得税(雑所得)と住民税の課税対象となります。育英年金を受け取るときの税金の計算は少し難しい計算になりますので、税理士などの専門家に確認してみてください。

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3. 学資保険の選び方・見直し方

(1)新規に学資保険を検討している場合

選ぶ際に重視するポイントとは

実際に学資保険を検討する場合、新規加入の場合と見直しの場合とで見るべきポイントを確認していきましょう。
新規加入の場合に一番に確認したいのが返戻率です。返戻率が高い学資保険であれば、割安な保険料で効率的に教育資金を貯めることができます。返戻率は払込方法によって変わり、月払、半年払、年払、一時払の順に返戻率は高くなりますので、予算に余裕があるという人は保険料をまとめて支払う選択も視野に入れておくと、さらに効率よく準備できるようになります。

ただし、払込方法を月払ではなくまとめて支払うと保険料はもちろん高額になりますので、いくら返戻率が高いからといって無理をして契約してしまうと、保険料の支払が困難になって解約せざるを得ず損をしてしまうことにもなりかねません。
学資保険に新規で加入する場合、返戻率が高い商品であっても絶対に無理をしないことが重要です。

返戻率が高いものを選ぶために

また、返戻率は契約者の年齢や性別によっても変わりますので、夫婦の年齢によって返戻率が高くてよりリーズナブルな保険料になるものを選びましょう。ですから、学資保険を検討するときは必ず夫婦両方で見積もりを取ってどちらの返戻率が高いか比較して検討しましょう。ただ、返戻率だけを見るのではなく、配偶者に万が一のことが起こったとき、どちらが家計に影響が出るかも考えて、保険料払込免除特約を付加するかどうかも含めて契約者をどちらにするか相談しましょう。

新規加入でできるだけ返戻率を上げるために必要なことのひとつに、無駄な特約を付加しないということがあります。子ども医療費助成制度をフルに利用できるのであれば学資保険に入院保障や手術保障などの医療特約などは必要ないと判断することもできますし、収入保障保険に加入しているのであれば死亡保障が充実している保障型の学資保険よりも、より効率的に教育費が貯められる貯蓄型の学資保険を選ぶことも重要です。新規加入のときは、貯蓄性機能なのか保障なのか優先順位を考えて学資保険を選ぶとよいでしょう。

(2)既に学資保険に加入済みで見直ししたい場合

どんな時に見直しが必要?

資保険は保険期間の途中で解約をすると損をしてしまうことがありますが、しかしそうはいっても見直しをしなければいけないケースも出てきます。それは、こどもの教育方針が変わったときや希望していた進路を変更するときなどです。

出産などのタイミングで、契約者である親はこどもの将来を想像し、その希望を叶えるための教育資金の準備の手段のひとつとして学資保険への加入を検討する方が多いでしょう。しかし、こどもが成長していくにつれて好きなこと・嫌いなことがはっきりしてきて、親の希望やこどもの小さい頃の夢にも変化が生まれることがあります。

例えば最初は国立大学を希望していても、こどもが成長するにつれて「医者になりたい」という夢を持ち医学部のある大学を希望した場合、大学進学にかかる費用は約321万円(国立大学)から約2,274万円(私立医歯系)と約7倍もの差が出てきます。子どもが生まれてからの18年間でこの費用を学資保険で積み立てようとすると、国立大学なら毎月約1万5,000円のところ、私立医歯系なら毎月約10万5,000円もの積み立てが必要になります。

教育資金準備を増額するなら?

学資保険を含め生命保険は、契約時の審査などから、一度契約した保険金の額を途中で増額することは簡単にはできません。よって、準備額を増やしたい場合は、新しい学資保険に追加で加入することになります。その際には、最初に加入した学資保険よりもさらに予定利率が高い商品はないか、他社商品も比較をして検討するとよいでしょう。

また、当初加入した学資保険よりも予定利率が高かったり保障がより充実している商品がある場合には、それまでの契約を払済保険へ変更し、保険料の支払いをストップさせながら保障を継続させ、新たな学資保険に加入することも可能です。払済保険の手続きは解約に比べて損を少なくすることができるので、学資保険の見直しをするときには絶対に覚えておきたい制度のひとつです。

特約の見直し

こどもの医療特約についても見直しが必要なケースがあります。現在、各自治体で子ども医療費助成制度がありますが、詳細は、お住まいの自治体によって対象年齢が小学校卒業までや中学校卒業までと差があります。そのため、子ども医療費助成制度の対象年齢の間は医療特約を付加せず、対象期間が終わり医療費がかかるようになったら医療特約を追加で途中付加することもできます。

合わないと思ったら見直しは早めに

学資保険の見直しは保障の追加や払済保険への変更だけではありません。必要ないと判断した保障を削ることも見直しのひとつです。効率的に子どもの教育資金を貯めたいと考えている人が、営業マンのトークに流されて貯蓄型ではなく保障型の学資保険に加入してしまい、必要のない保障があるせいで返戻率が下がり、結果まったく効率的に教育資金を貯めることができないというケースがあります。そういった場合には、必ず自分の希望と加入している学資保険の保障内容を再確認して、必要ないと判断した保障を削ったり、契約自体を見直す手続きをしましょう。

学資保険の見直しをする際には、学資保険以外で加入している保険の見直しも一緒にするとさらに効果的です。
生命保険文化センターの「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、生命保険の世帯加入率は88.7%なのに対して、実際に加入している保険の保障内容に満足している割合は46.1%と低く、加入者の二人に一人は保障内容に満足していないということがわかっています。また、同調査の中で保険に加入した経緯を聞いたところ、生命保険会社の営業マンから加入したという人が53.7%と半分以上を占め、複数の生命保険会社を取り扱っている保険代理店などから加入した人の17.8%を大きく上回ることから、保険の見直しや他社との比較をすることで保障内容が改善されたり保険料を節約することができる可能性があることもわかります。
もし学資保険以外の保険の見直しをすることで、保険料の節約をすることができれば、その浮いたお金を学資保険の予算に回すことも可能になりますので、学資保険の見直しをする際には、必ず他に加入している保険も一緒に見直すようにしましょう。

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4. 学資保険のチェックポイント

何のため?
  • こどもの成長に合わせてまとまった教育資金等を着実に準備するため
いくら必要?
  • 目的に合わせて準備すべき必要額を計算する
期間は?
  • こどもの誕生(生まれる前)から入学、進学のタイミングなどに合わせて17歳、18歳、21歳、22歳を設定
誰が使う?
  • 契約者=自分
  • 被保険者=子ども
  • 満期保険金受取人・死亡給付金受取人=自分
受取方法は?
  • まとまった金額の祝金、満期保険金を入学、卒業などの節目節目に受け取ることができる

学資保険は、こどもの教育費を効率的に準備するための手段のひとつです。他にも預貯金による積立、投資などの金融商品を利用する方法もあるでしょう。しかし、学資保険ならではの特徴を活かした活用法もあるので、以下、その主な特徴をまとめてみたのでご参考ください。

【学資保険の特徴】

  • 学資保険は預貯金と比較すると効率的に教育費を貯めることができる
  • 貯蓄型の学資保険とは、無駄な特約もなくシンプルに貯蓄性機能を求めた商品で、契約者である親が死亡した場合は以降の保険料の支払が免除され、保険期間満了後に満期金を受け取ることができる
  • 保険期間を決めるときは17歳、18歳、21歳、22歳などから選択することができるが、こどもの入学や進学のタイミングを考えて選ぶことが大切
  • 予定利率が高めで、払う保険料に対する返戻率が高い学資保険は貯蓄性も高まる。
  • 学資保険は保険期間中に解約をすると、それまで支払った保険料の総額よりも解約返戻金が下回ることがあるので注意が必要
  • 満期金や祝い金、解約返戻金は所得税の課税対象だが、利益が50万円以下であれば非課税で全額受け取ることができるが、年金タイプでの受取は雑所得になる
  • 大学卒業後の進路が海外留学の場合には、必要なタイミングに合わせて解約・換金しやすい低解約返戻金型終身保険を利用するという方法もある

【学資保険の新規加入の仕方や見直し方】

  • 新規加入で一番大切なポイントは返戻率の高さ
  • 学資保険に貯蓄性を求めるなら返戻率の下がる不要な保障は省くこと
  • こどもの進路変更などがあれば、学資保険の見直しをする必要も出てくる
  • 保険の見直しで不要な保障が見つかったら、返戻率を上げるためにも不要な保障は削る
  • 学資保険の見直しと同時に他に加入している他の保険の見直しをすることで、さらに保険料の節約ができる可能性がある

以上のポイントを確認しながら、最も効率的にこどもの教育費を貯める方法を検討してみてください。