医療保険の選び方・見直し方

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医療保険の
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目次

1. 医療保険の選び方

医療保険とひとくちに言っても、保障や特約の種類も多い中でどのように選べば適切なのか、いまいちよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

日本には国民健康保険をはじめとする公的医療保険がありますので、そもそもご自身に民間の医療保険が必要なのか否かを明確にし、必要だと判断できたらどのような点に注意して選ぶべきかを考えていきましょう。

(1)医療保険が必要かどうかを知る

病気やケガに備え、保険会社から販売されている民間の医療保険の契約を考える前に、公的医療保険、いわゆる国民健康保険や勤務先の健康保険が利用できることを忘れてはいけません。

下記に当てはまる方は、医療保険の必要性が高いかもしれません。

・国民健康保険や健康保険が適用されない支出の負担が不安

・病気やケガで貯蓄を取り崩したら困る

・療養などで収入が減ってしまうと困る

上記のようにお考えの方は、ご自身やご家庭の預貯金状況や家計の収支を確認し、もしものときに困るような状況になると判断したら医療保険の検討をはじめましょう

医療保険は、そもそも預貯金などの資産を多く持ち、緊急の際また長期化した際の治療費などの支払に困らないため医療保険に頼らなくても良い、という方には必要ないといえます。

医療保険の必要性を考える前に、あなたが病気やケガになった場合に加入している健康保険からどのような給付が出るのか把握しておきましょう。

業務外または業務中の病気・ケガいずれであるのかによっても公的扶助は変わってきます。この点を把握した上で、あなたにあった医療保険の選び方・見直し方を考えていきましょう。

病気やケガでかかる費用はいくら?

病気やケガで入院・手術・通院をすることになった場合、どの程度の費用がかかるのかおおよその金額を把握しておくことも大切です。

病気やケガで入院する場合、その病気の種類やケガの程度などによって入院日数や治療方法が異なるため、一概にこれくらいかかると言えません。公的医療保険制度を利用することで、医療機関等の窓口で支払う費用は実際にかかった医療費の一部分となります。

所得と加入する健康保険の種類などで差はありますが、6歳未満は2割、6歳〜70歳未満は3割、75歳以上は1割(現役並みの所得の場合3割)となっています。

生命保険文化センター「生活保障にかかわる調査」では、万が一の入院にかかる自己負担の費用平均は高額療養費制度を利用して一日当たり23,300円となっており、その中でも10,000円~15,000円未満が最も多くなっています。

※出典:公益財団法人 生命保険文化センター 令和元年「生活保障にかかわる調査」

また、病気やケガが入院だけで終わらず、退院後に通院をしながら治療を受けるケースも想定できますが、以下のような項目も費用として発生しえるため、入院に直接かかる費用だけにとどまらないことを覚えておきましょう。

・通院治療費

・薬代

・病院を往復するための交通費

・通院に伴う家族・ヘルパーのサポート など

公的医療保険制度でカバーできない金額はいくら?

国民健康保険や勤務先の健康保険組合をはじめとする公的医療保険制度の利用だけでは医療費はカバーできないのか、それぞれの制度の概要を踏まえて見てみましょう。

⒈高額療養費制度

⒉出産育児一時金と出産手当金

⒊傷病手当金

①高額療養費制度

保険マメ知識

高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)
病気やケガで医療費の自己負担額が高額になった場合に払い戻しが受けらる制度。 1日から月末までの同一月にかかった一定の金額(自己負担限度額)を超えた分を申請することで後で払い戻される。

例えば70歳未満の月収が28万~50万の人なら、仮に1カ月100万円の治療を受けても自己負担額は約8万です。ただし、以下の場合は全額が自己負担になるため注意が必要です。

・希望で個室等に入院した場合の差額ベット代

・食事代 など

入院日数が長引けば、これらも大きな負担になってくるでしょう。

②出産育児一時金・出産手当金

保険マメ知識

出産育児一時金(しゅっさんいちじきん)
健康保険加入者自身もしくはその配偶者が妊娠4カ月以上で出産した際、加入の健康保険から一児につき42万円が一律で支払われる給付金。
出産手当金(しゅっさんてあてきん)
勤務先の健康保険に加入している会社員本人が出産で休職し、収入が減った場合に勤務先の健康保険から支払われる給付金。
出産育児一時金 出産手当金
支給対象者 妊娠4か月(85日)以上で出産する健康保険加入者もしくは配偶者の健康保険の被扶養者 出産日以前42日(双子以上の多胎である場合は出産日以前98日)から出産の翌日以後56日までの範囲に会社を休んだ健康保険加入者
金額 原則、子1人につき42万円 標準報酬日額の3分の2に相当する金額

妊娠・出産費用は原則健康保険は適応されず、自己負担となります。出産育児一時金は、健康保険に加入していれば誰でも受け取る事ができ、その出産費用をカバーするために有効です。

ただし、正常分娩における出産費用はおよそ50万円かかるといわれていますので、42万円を超えた分は自己負担になります。

出産費用は入院する病院や分娩方法によっても異なるため一概にはいえませんが、公的保険以外でも備えがあると安心です。

③傷病手当金

保険マメ知識

傷病手当金(しょうびょうてあてきん)
主に会社員が加入する健康保険、公務員等が加入する公務員等共済組合で業務災害以外の理由による病気・ケガの療養のため仕事を休んだ場合に、所得保障を行うという法律上定められた制度。

※出典:全国健康保険協会「傷病手当金」

傷病手当金を受け取れる条件に該当すれば、標準報酬月額の2/3が支給されます

ただし、給与全額が支給されたり、1年半という期間が決まっているため、長期的に働けない状態になってしまった場合は傷病手当金だけでは足りなくなってしまいます。

また、自営業者等が加入する国民健康保険では任意給付(保険者である自治体単位で給付の有無を決定する項目)となるため、所得保障されないことがほとんどです。

傷病手当金は国民健康保険に加入しており、2020年の新型コロナウィルス感染症に感染した被用者にも給付されることとなりました。

※出典:厚生労働省 保険局国民健康保険課および高齢者医療課「新型コロナウイルス感染症に感染した被用者に対する傷病手当金の支給等について」

(2)自分に合う保障内容を知る

医療保険の主な保障内容として、入院時に給付金が支給される入院給付金や、手術時に給付される手術給付金があります。

さらに、必要に応じて多数の特約を選んで付加させることができるので、ご自身にとって必要な保障を知る必要があります。

入院給付金の日額は5,000円か10,000円か?

入院1日あたりにかかる自己負担額の費用は人によって様々ですが、医療保険の入院給付金の日額は5,000円または10,000円に設定されることが一般的です。

では、どういった基準で入院給付金の日額を設定すればいいのでしょうか?

「病気やケガでかかる費用はいくら?」でも触れましたが、生命保険文化センターの調査によると高額療養費制度を利用した場合でも、入院1日あたりの自己負担費用の平均費用は10,000円~15,000円が最も多いとされています。

それでは、実際に医療保険の加入者がいくらの疾病入院給付金を設定しているのかみていきましょう。

生活保障に関する調査によると、「疾病入院給付金の支払われる生命保険に加入」している人の疾病入院給付金の日額の平均は、男性で10,900円・女性で9,100円です。

以上の点から、入院給付金日額は10,000円もしくはそれ以上に設定しておくと良いでしょう。

手術給付金のタイプは?

基本的に、手術給付金は入院日額に連動しており、倍率一律タイプ倍率変動タイプの2種類があります。

保険マメ知識

倍率一律タイプ(ばいりついちりつたいぷ)
手術の種類を問わず、入院給付日額にあらかじめ決められた一定の倍率を掛けた金額が給付される。
入院日額1万円の場合の倍率と給付金額の例
倍率 給付金額
5倍 5万円
10倍 10万円
20倍 20万円

倍率一律タイプの倍率設定は、おおよそ5倍~20倍の範囲内で設定されていることがほとんどです。

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倍率変動タイプ(ばいりつへんどうたいぷ)
手術の種類によって給付金が変わり、入院日額の10倍、20倍、40倍が掛けられ支払われる。

開頭・開胸・開腹術やがんの手術等の重い手術に対しては40倍など高い倍率に設定されており、例えば入院日額が1万円でがんの開腹手術をした場合、40万円の手術給付金が受け取れるなど手厚い給付が受けられます。

日帰り入院から保障されるかどうか

近年、医療技術の進歩などにより、入院の短期化が進んでいる傾向にあるため、医療保険も短期入院に備えられるような商品が増えてきています。

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日帰り入院(ひがえりにゅういん)
入院基本料などの支払いが必要となる入院と退院日が同一の入院のこと。

厚生労働省の調査によると、病院の平均在院日数は「0~14日」が68.2%と半数を超えており、特に入院日数が5日以内を占める割合は平成8年の22%から34.1%まで増えています

三大疾病特約の支払条件は?

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三大疾病(さんだいしっぺい)
「がん(悪性新生物)」「心疾患(急性心筋梗塞)」「脳血管疾患(脳卒中)」のことで、日本人の死因上位を占める病気。

三大疾病特約は、三大疾病にかかり保険会社所定の状態になった場合に「三大疾病保険金」を、死亡・高度障害状態になった場合は「死亡・高度障害保険金」が受け取れる特約です。

商品や保険会社によって、それぞれ支払い条件が異なります。

三大疾病による支払い条件の一例
がん 責任開始前を含み、生まれてはじめてがん(悪性新生物)と診断されたとき
急性心筋梗塞 医師の診療を受けた日から60日以上、労働の制限が継続したと医師によって判断されたとき
脳卒中 はじめて医師の診療を受けた日から60日以上、言語障害、運動失調麻痺等の所定の後遺症が継続したと判断されたとき

なお、三大疾病保険金、死亡・高度障害保険金は重複して受け取ることはできません。保険金を受け取った時点で、三大疾病特約は消滅します。

保険会社ごと、商品ごとに支払条件は異なるため確認しましょう。

手術の対象範囲は88種?それとも健康保険の適用範囲?

万一手術をした場合、受けた手術が給付金の対象になるかは重要なことです。

生命保険会社が定めた88種類の手術の対象範囲は、必ずしも健康保険の適用範囲の手術と一致はしていません。ただし、実際には88種類の範囲でも手術の数は約600種類程度になるといわれており、治療を目的とするたいていの手術は含まれています。

健康保険が適用されるタイプの医療保険が増えてきており、その対象が約1,000種類とされていますが、実際には支払いの対象には大きな差はない場合が多いです。

通院特約はあるか?

医療保険が基本的に保障の対象としているのは、主に入院と手術です。通院での治療も保障したい場合には、医療保険に特約として追加したり、医療保険以外の損害保険で通院特約を検討するかになります。

保険マメ知識

通院特約(つういんとくやく)
病気やケガで通院した際に給付金が受け取れる特約。

医療保険で付加できる通院特約は、ケガをしてしまい治療を目的で通院したからといって保障が受けれるわけではありません。

あくまで「入院」をして「入院」の原因となった病気・ケガの治療を目的として通院した場合に保障する特約なので、入院が前提になることを理解しておきましょう。

先進医療特約の保険金額は?

保険マメ知識

先進医療(せんしんいりょう)
健康保険の診療で認められているレベルを超える最新の医療技術のうち、厚生労働省が定めた医療行為のこと。

医療技術ごとに厚生労働省が一定の施設基準を設けており、施設基準に該当・承認された医療機関での治療のみ先進医療の対象となります。

通常、先進医療を受けた場合にかかる費用は全額自己負担となりますが、先進医療特約をつけておくことで通算保険金額がおおよそ300万〜2,000万保障されます。

各保険会社によって保険金額は異なりますが、保険料は数百円と比較的安価でこの特約を持つことが可能なので、セットしておくと良いでしょう。

女性特約は付加する?

保険マメ知識

女性特約(じょせいとくやく)
女性特有の病気(乳がんや子宮筋腫等)で入院した際に通常の入院の日額に加えて給付金が上乗せされたり、手術をしたら給付金が受け取れるなど女性ならではのリスクに備えて保障を手厚くできる特約。

また、出産・妊娠に関して原則正常分娩は対象外ですが、出産に伴い手術や治療が必要になったときは、女性特約から給付金を受け取ることができます

入院日額をしっかりつけておけば無理に付加する必要はないですが、これから妊娠や出産の予定がある方や付加しておくのもいいでしょう。

ただし、各保険会社で保障範囲が異なったり、特約を付加することで保険料が高くなることもあるため確認が必要です。

(3)適切な支払い方法と保険期間を知る

支払い方法は「有期払い」と「終身払い」のどちらが良い?

医療保険の保険料払い込み方法は「有期払い」「終身払い」の2種類から選ぶことができます。

有期払いは60歳で払込満了など保険料を支払う期間を定めることができ、終身払いは一生涯にわたり同じ金額の保険料を払っていく方法です。

有期払いと終身払いの大きな違いは、払込み保険料の総額の差です。

例えば60歳までと設定している有期払いは、月々の保険料は高くなりますが、終身払いに比べて総額が安くなります。終身払いは、長生きをすれば結果的に払込む保険料は多くなりますが、月々の保険料を抑えることができます。

今の収支のバランスと今後の収支をある程度予想したうえで、収入のバランスを崩さないような払込み方法を選択しましょう。

保険期間は「定期型」と「終身型」のどちらが良い?

定期型は、保険期間が10年などの一定期間に定められており、満期を迎えたら更新をして引き続き保障を継続することができるものです。

一方、終身型は一生涯保障が続くものであり、契約時から保険料が変わることはありません。

それぞれのメリットとデメリットは、下表となります。

メリット デメリット
定期型 保険料が比較的割安・見直しがしやすい 更新ごとに保険料が割高になる
終身型 総額保険料が安い・途中で病気になっても保証を継続可能 保険料が割高に設定されている・見直しの際その時の保険年齢で再度設定され保険料が高くなる

定期型は、一定期間の保障が欲しい場合や今の収入に合わせて無理なく保険を準備したい人に、終身型は若いうちから多少保険料が高くてもこの先一生涯の保障を総合的に安く持てる方が良いという人が向いているといえます。

(4)保障内容と保険料のバランスは取れているかどうか

自分が希望する保障内容を知れたら、保障内容と保険料とのバランスが取れているかを確認しましょう。

保障内容と保険料のバランスが取れているかを確認するには、複数の保険会社で同じような保障内容の医療保険を比較するのが一番です。

パンフレットや見積もりなどの資料請求をしたり、複数の保険会社の取り扱いがある保険代理店に相談したりすると簡単に確認することができます。

もちろん、資料請求をしても保険の相談をしても必ず保険に加入しなければいけないということはありませんので、まずは気軽に問い合わせたり相談して、保障内容と保険料のバランスが取れているかどうか確認してみましょう。

(5)年代別の医療保険の選び方を知る

必要な医療費や利用できる公的医療保険制度、医療保険の主な保障内容等を把握できたところで、年代別に必要となる保障内容について見てみましょう。

年代によっては、性別ごとでも必要となる保障内容が異なる場合がありますので、ご自身の年代に合わせてご覧ください。

20代の場合

健康や体力に自信がある20代にとっては保険が必要か否か迷うかもしれません。

しかし、20代は万一の時に貯蓄が十分ではない可能性があるからこそ、比較的保険料が安く加入できるうちに保険を備えておくべきです。

現時点で気になる病気がないという場合は、以下に重点をおき保障を持つようにしましょう。

・入院

・手術

・がん保障 など

20代でがんに罹患した場合、進行スピードも早く完治が難しいとされています。

また、ケガや病気での入院平均日数は11.1日で、がんでの入院平均日数は15.9日と病気の種類によっても差がありますが、1日あたりの自己負担額は1万8,824円との調査結果もあります。

女性の場合は、20代で妊娠・出産を経験する人もいるので万一の帝王切開等の異常分娩に備えて女性特有の入院特約を付加すると安心です。

また20代女性においては、20代前半と後半を比較した際に入院・外来患者数が急増傾向にあることを念頭に置き、備えておくのも良いでしょう。

入院患者数 外来患者数
20歳〜24歳 182 2,648
25歳〜29歳 314 3,663
30歳〜34歳 385 4,138

※出典:厚生労働省 平成29年 「患者調査の概況」

30代の場合

30代は、男女ともに結婚や育児などライフスタイルが大きく変わる年代だといわれています。

既婚の場合、万一の病気で自分と家族が困らない・負担がかからないような保障選びが重要です。20代と同様、入院・手術やがん保障に重点をおきながら家族や教育費のための貯蓄を切り崩さなくて良いように、先進医療特約も付加してつけておくと安心でしょう。

女性は30代になるとがんの罹患率が男性を上回ることから、女性特有のがんに限定するのでなく、様々ながんに対応できる保障を持つことも重要です。

また、近年女性の出産平均年齢は30.7歳となっており、20代に比べて妊娠に伴う様々な合併症のリスクが高くなることから、性別・年齢ならではのリスクに備えた特約の付加も有効です。

平均年齢(歳)
昭和50年 25.7
昭和60年 26.7
平成7年 27.5
平成17年 29.1
平成25年 30.4
平成28年 30.7

既婚・独身共に30代のうちに医療終身型にしておくことで、今後かかってくる保険料の総額を安く抑えられることができます。

40代の場合

40代は男女ともに、それまで健康であったとしても身体に大きな不調が表れたり、生活習慣病になる人が増加する傾向があります。

保険マメ知識

生活習慣病(せいかつしゅうかんびょう)
生活習慣病とは三大疾病に加え、高血圧性疾患、糖尿病、肝疾患、腎疾患、動脈疾患などを指す。

例えば、男性で30代に急増するメタボリックシンドローム予備軍の方が40代においては更に増加しています。

生活習慣病は一度発症すると完治が難しく、治療は長期間にわたるとされているため、三大疾病による一時金や生活習慣病で入院した際の日額を無制限にするなどの特約を持つと良いでしょう。

また、女性は30代から引き続き40代で乳がん・子宮頸がんのリスクが上がる傾向にあるため、女性特有のがん保障抗がん剤特約等を付加してより手厚く持っておくと安心です。

50代の場合

50代は、子どもが独立する時期を迎える人も多いでしょう。自分や家族が困らないために医療保障に加入している場合、子どもの成長とともに高額な医療保険は不要となります。

そのため浮いた分の保険料を老後の貯蓄に充てたり、医療保険でがん特約や生活習慣病に幅広く備えるのも良いでしょう。

また、40代で死因の2位だった自殺が50代では後退をし、脳血管疾患が2位となる点も特徴といえるでしょう。

40代 50代
1位 悪性新生物(がん) 悪性新生物(がん)
2位 自殺 脳血管疾患
3位 心疾患 心疾患

※出典:厚生労働省 令和元年度 「人口動態統計月報年計(概数)の概況」

循環器系の疾患による入院日数は、15〜34歳で12.4日だったのに対して20.3日と増加傾向にあるため、長期的な入院にも備える必要があります

男女ともに罹患率の高いがんも、55〜59歳で初めて男性の罹患率が女性の罹患率を上回るので、自分の健康状態の中で特に気になる病気に対しての保障だけでなく、まんべんなく手厚くしておくことも必要となってくるでしょう。

50代で新たに医療保険の加入しようとすると月々の保険料が高額になったり、健康上の理由で見直し自体が難しくなることがあるので、注意しましょう。

60代の場合

60代は、定年退職など新たな第二の人生を迎える時期で、現役時代に受けられる公的医療保障も変化することで支出のバランスも大きく変わります。

老後は病気と介護がより現実的になり、健康の不安が顕著に表れてくる年代です。

病気は勿論のこと、ちょっとしたケガが原因で入院を余儀なくされ、加齢とともに入院や治療が長期化しやすいため、通院保障や日帰りから長期に渡って入院費をカバーできる保障があると安心です。

また、平成30年の簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳となっています。

このことから、医療保険で保障を準備する場合は終身型かつ生活を圧迫しないような保険料の設定を心がけましょう。

2. 医療保険を見直す場合のポイント

医療保険の見直しを検討する場合に、必ず確認すべきポイントは3つです。

(1)加入している医療保険の保障内容が古くないか

若い頃に加入した保険は保険料が安いのが魅力ですが、保障内容が古くなっている可能性があります。

例えば、今は入院給付金が日帰り入院から支払われることも当たり前ですが、古い契約だと5日以上の入院でないと保障されないものもあります。

厚生労働省による患者調査によると、退院患者の平均在院日数は年々短くなっており、中でも入院日数が5日以内の割合は10%以上増加しています。

保険は一度入ってしまうと安心してほったらかしにしてしまう人もいますが、定期的に見直しをしないと、日々進歩する医療技術に保険がついていけなくなる危険性があるということです。

加入当時は最新だった医療保険も、数年したら使い勝手が悪くなる可能性があるということを覚えておきましょう。

(2)保障内容と保険料のバランスは取れているかどうか

保障内容と保険料のバランスについては、見直しの場合でも新規加入の場合と同様のことがいえます。

定期タイプの場合通常、保険は年齢が若いほうが保険料が安くなり、加入して数年後に見直しをした場合、同じような保障内容の医療保険に切り替えたとしても、現在の年齢で保険料は再計算されます

保険料は通常、年齢を重ねるにつれて高くなりますが、保険会社は数年ごとに新商品を発売したり保険料の改定を行ったりしますので、新しく発売された商品のほうが昔加入したものよりも保険料が安いということもあります。

このように、医療保険では保障内容と保険料のバランスは契約から時間が経てば崩れてくることがありますので、定期的に保障内容と保険料のバランスが取れているかを確認する必要があります。

(3)どこで保険の見直しをするか

医療保険の見直しをどこでするかは重要なポイントです。

・加入している保険会社ではなく別の保険会社で見直しをする

・必ず複数の保険会社で比較検討する

・難しいと感じたら保険のプロに相談する

この3つのポイントを考慮したとき、おすすめなのが複数の保険会社の取り扱いがある保険代理店で見直しをすることです。

保険代理店には経験豊富なFP資格を持っているスタッフが多く、医療保険に関する様々な疑問にも答えてくれますので、じっくりと検討したいという人におすすめです。

インターネット経由で加入できる医療保険もありますが、保険代理店ではそういった種類の商品についても無料で相談できますので、医療保険選びの参考にすることも可能です。

もちろん相談しても必ず加入しなければいけないということもありませんので、安心して気軽に相談できるのもおすすめな理由です。

3. 保険料の節約方法

保険に新規加入を検討する場合、保険料が少しでも安いと家計が助かると考える方もおられるでしょう。

(1)複数の医療保険を比較する

複数の医療保険を比較することが、保険料の節約の第一歩です。

これまで保険の契約は、保険会社所属の営業担当者を通じて契約するケースが多く、その保険の保障に対して保険料が安いのか高いのかを正しく判断することが難しい背景がありました。

家電を購入する際に複数のメーカーの商品を比較して購入するように、保険についても同じような保障の商品を複数比較すれば、保険料を節約することができるでしょう。

(2)保険料が安くなる条件

保険料が安くなるのは下記のような条件の時です。

1.年齢が若い

2.保障期間(保険期間)が短い

3.解約返戻金や配当金がない

4.保障額(保険金・給付金)が少ない

5.特約をつけない or 少なくする

6.喫煙しない・生活習慣含め健康である(健康体割引のある商品)

上記の条件はあくまで保険料が安くなる条件であって、一概に「保険料が安い=お得である」ということではないことに注意が必要です。

例えば、掛け捨ての定期型医療保険で短い保障期間を繰り返し、契約を更新し続けることで結果として保険料が上がっていき、払込累計額が終身医療保険よりも高くなるということもあります。

また、保険料を安くしたいがために本来必要性の高い特約(例:先進医療特約等)を付帯しないことによって十分な保障が得られないなど、保険料と保障のバランスを取ることが大切です。

(3)保険料はどのタイプが安い?

細かい諸条件で異なりますが、一般的には下記の通りです。引受基準と保障期間によって保険料が変化します。

無選択型医療保険>引受基準緩和型医療保険>終身医療保険>定期医療保険

それでは、順番に各保険を見ていきましょう。

無選択型医療保険

保険に加入する際は、健康状態や手術歴などに関する質問に回答する必要があります。

保険マメ知識

無選択型医療保険(むせんたくがたいりょうほけん)
健康状態に関する告知や、医師の診査がなくても加入することができる医療保険。

保険契約者(被保険者)の病気になるリスクが高いため、保険会社はもっとも高い保険料を設定しています。持病のある方通常の保険に加入できない方向けの保険になります。

引受基準緩和型医療保険

保険マメ知識

引受基準緩和型医療保険(ひきうけきじゅんかんわがたいりょうほけん)
通常の医療保険よりも、引受基準を緩和した医療保険。

病歴や手術・入院歴などの告知内容を比較的緩やかに設定しています。

そのため通常の医療保険に比べ、保険契約者(被保険者)が病気になるリスクが高くなることから保険料は割高になります。

終身医療保険

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終身医療保険(しゅうしんいりょうほけん)
通常の引受基準のもと、保険料が一生涯上がらないタイプの医療保険。

仮に30歳で加入した終身医療保険の月額保険料が2,000円だった場合、60歳になっても保険料は2,000円のままです。

医療保険のなかで最も商品が多いのが、この終身医療保険です。

定期医療保険

保険マメ知識

定期医療保険(ていきいりょうほけん)
通常の引受基準のもと、一定期間内(例:10年間)を保障する医療保険。

一定期間内は同じ保険料となり、終身医療保険等の他の医療保険と比べ保険料は割安で、一定期間が過ぎるとそのまま保障がなくなるか更新して保障を継続することになります。

更新時の保険料は、年齢に応じてそれまでよりも値上がりすることが一般的です。また、更新時の健康状態により更新できない可能性もあります。

(4)保険料を前倒しで払う

終身医療保険の場合、長生きすることが前提になりますが、保険料の支払いを終身払いから有期払い(前倒して支払う方法)に変更することで保険料を安く抑えられる可能性があります。

終身払いの場合、長生きをすればするほどトータルで払い込む保険料の総額は多くなりますが、そのかわり毎月の保険料負担は軽くなります。

逆に有期払いの場合、一生分の保険料を前倒しで支払っていくことになりますので、毎月の保険料負担は重くなります。

現役時代に保険料を払い終えたいのか、老後も保険料を払っても問題なく暮らしていけるのかなどを考えた上で、終身払い・有期払いを選択すると良いでしょう。

医療保険は、

・加入のタイミング

・年齢

・健康状態

・必要保障額

・保障期間

・ライフプラン

で総合的に検討する必要があります。

自分だけでは検討しきれないという時には、お金の専門家である独立系ファイナンシャルプランナーのアドバイスを上手に活用しましょう。

保険マメ知識

ファイナンシャルプランナー
特定の金融機関に所属せず、独立した立場からお客さまの家計やお金の不安を解決する専門家。

監修者プロフィール

吹田 朝子(すいた ともこ)

吹田 朝子

(すいた ともこ)

1級ファイナンシャルプランニング技能士、
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー

ぜにわらい協会会長 一般社団法人円流塾 代表理事。人とお金の理想的な関係を追究するお金のメンタリスト®。1989年一橋大学卒業後、金融機関にて企画調査・主計部門を経て1994年より独立。
顧客相談3300世帯以上。TV出演・新聞連載など多数。結婚・妊娠・出産・子育てや転職・住宅購入、そして親の介護など、様々な人生イベントを含み、夫婦の稼ぎ方からお金の使い方、受け取り方、増やし方、そして家族のために次世代まで幸せが続くお金の使い道を設計することを生業としている。著書に「お金の流れをきれいにすれば100年人生は楽しめる!」(スタンダーズ社)、「お金オンチの私が株式投資を楽しめるようになった理由」(C&R研究所)など多数。

長尾 義弘(ながお よしひろ)

長尾 義弘

(ながお よしひろ)

ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員、辛口保険評論家

NEO企画代表。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。
著書に「コワ~い保険の話」(宝島社)、「こんな保険には入るな!」(廣済堂出版)「商品名で明かす今いちばん得する保険選び」「お金に困らなくなる黄金の法則」「保険払いすぎ見直しBOOK」「最新版 保険はこの5つから選びなさい」「老後資金は貯めるな!」(河出書房新社)、「保険ぎらいは本当は正しい」(SBクリエイティブ)。共著に「金持ち定年、貧乏定年」(実務教育出版)。監修には別冊宝島の年度版シリーズ「よい保険・悪い保険」など多数。

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